アイキャッチ画像引用元:
https://x.com/FogoChain/photo
こんにちは、デフィー 弐拾壱号です。
現在レイヤー1では、処理速度と分散性のバランスが大きな課題となっています。
そんな中、SolanaのSVMを基盤に、Jump Cryptoが開発する高性能クライアント「Firedancer」を活用した「Fogo Chain」が登場しました。
本記事では、Fogoの特徴や仕組み、今後の展望について詳しく解説します。
Fogoとは
概要
Fogo Chainは、Solana Virtual Machine（SVM）をベースに開発された次世代のレイヤー1ブロックチェーンです。
Solanaと互換性を持つため、既存のSolanaプログラムやツール、インフラをそのまま移行・活用できるという利点があります。
しかし、FogoはSolanaの枠組みにとどまらず、より高性能なネットワークを目指して設計されています。
その最大の特徴は、Jump Cryptoが開発する「Firedancerクライアント」を標準で採用している点です。
Firedancerは、ゼロから設計された高性能なクライアントで、取引処理能力を飛躍的に向上させることができます。
Fogoは、このクライアントと独自のバリデーター管理方法を組み合わせ、ネットワークのスループットと安定性を最大化しています。
2025年にはテストネットの開始、同年第2四半期にはメインネットのローンチが予定されており今後の展開が期待されています。
プロジェクトの目的
Fogoが目指すのは、分散型ネットワークにおける機関投資家レベルの金融サービスを実現することです。
具体的には、既存のブロックチェーンが抱える「遅延」と「スループット」の限界を克服し、リアルタイムでの大規模な取引処理を可能にします。
これにより、金融機関や高頻度取引（HFT）業者が安心して利用できるブロックチェーンインフラの提供を想定しています。
そのための取り組みの一つが、地理的に最適化されたバリデーター配置と動的なコンセンサスゾーンの導入です。
これにより、ネットワーク全体の取引承認プロセスを劇的にスピードアップし、取引の最終確定（ファイナリティ）までの時間を大幅に短縮しています。
Solanaの強みである高性能と互換性を維持しつつ、さらに次世代の分散型インフラを創出しようとしているのがFogoの最大の目的です。
仕組み＆特徴
特徴1：純粋なFiredancerクライアントの採用
Fogoでは、Jump Cryptoが開発した高性能クライアント「Firedancer」を標準実装しています。
Firedancerは、C言語によってゼロから設計されており従来のSolanaクライアントとは根本的に異なるアーキテクチャを採用しています。
このクライアントは、マルチスレッドの並列処理能力が高く、メモリ管理の最適化やSIMD（単一命令複数データ）命令の活用により、従来のノードと比較して圧倒的な処理速度を誇ります。
Fogoは最初にFrankendancerというハイブリッド版を使ってネットワークを立ち上げ、最終的には純粋なFiredancerへと完全移行する計画を掲げています。
これにより、初期の安定性と柔軟性を確保しながらもネットワークの性能向上を段階的に進めることができます。
Firedancerの採用は、FogoがSolanaの限界を超えたスケーラビリティを実現するための鍵となっています。
特徴2：マルチローカルコンセンサスによる低遅延化
Fogoは、マルチローカルコンセンサスという斬新なコンセンサスメカニズムを導入しています。
従来のグローバルコンセンサスでは、バリデーターが地理的に分散しているため、通信遅延がボトルネックとなり、ブロック生成や取引承認に時間がかかるという課題がありました。
これに対し、Fogoではバリデーターを物理的に特定ゾーンに集約し、そのゾーン内でコンセンサスを迅速に行う設計になっています。
特に、重要な経済イベント時には、その地域にバリデーターを集中させることで、より低遅延な取引処理が可能となります。
加えて、ゾーン間をダイナミックにローテーションする仕組みにより、管轄権の集中やインフラ障害のリスクも回避できるようになっています。
このアプローチにより、リアルタイムな金融市場での利用を想定した高速かつ堅牢なネットワークを実現しています。
特徴3：厳選されたバリデーターセットとガバナンスモデル
Fogoでは、Proof-of-Authority（PoA）をベースにした厳選されたバリデーターセットを採用しています。
初期段階では、プロジェクトが直接バリデーターを承認しますが、ネットワークが成熟するに従い、バリデーター自身によるガバナンスに移行します。
バリデーターは、ネットワークへの参加資格として一定のステークを求められるだけでなく、安定したインフラや運営能力が必要です。
これにより、ネットワークのスループットを阻害する「プロビジョニング不足」のノードや、MEV（最大抽出可能価値）を乱用する不正行為を行うバリデーターが排除されます。
さらに、バリデーターの入れ替えは、過度な変更がネットワークの安定性に影響を与えないよう、エポックごとの制限を設けています。
このガバナンスモデルにより、Fogoは高パフォーマンスとセキュリティの両立を実現しています。
トークンについて
トークン概要
Fogoは独自トークンを発行し、ネットワークのガバ
ここから先は、会員限定のコンテンツになります。残り全てを見るには、サロン入会案内ページから会員登録をよろしくおねがいします。