サムネイル引用元:Sam Bankman-Fried(Wikipedia)
こんにちは!弐号です。
既にニュースで広く出回っているように、米最大手取引所のFTXが破綻しました。
FTXの破綻の原因は典型的な顧客資産の使い込みであり、中央集権取引所 (CEX, CeFi) の問題が浮き彫りになった形となります。
これにより非中央集権取引所 (DEX, DeFi) の重要性はますます増大したと考えています。
この記事ではCEXとDEXの違いを徹底的に解説していきたいと思います。
FTX破綻の原因
FTXのCEOであったSam Bankman-Fried (SBF、通称「アフロ」) は Alameda Research という暗号資産専門の投資会社の共同創業者でもあります。
暗号資産市場の急速な冷え込みにより、Alameda の経営状況が非常に悪化し、これを補填する形で FTX の顧客資産を Alameda に対して貸し付けを行ってしまい、その貸し付けた資産も相場の冷え込みによってさらに溶かしてしまい、顧客への返済が不能になり、FTX も Alameda も経営破綻に陥った、とされています。
顧客資産の使い込みは典型的な CeFi の失敗であり、日本においても昔は FX 会社が顧客の資産を使ってトレードを行い、損失を出してしまい倒産する、という事件が何件も起こっています。
こうした事件が多発したのを受け、現在では日本では FX 会社は顧客資産を信託会社に信託することで、100%保全することが義務付けされたため、現在では顧客資産の使い込みを FX 会社が行うのは難しくなっており、投資家保護が図られています。
同様に、暗号資産取引所もガイドラインによって、顧客からの預かり資産の100%以上をコールドウォレットで保管することが義務付けされており、日本国内の取引所では顧客資産の使い込みは難しいというのが現状となっています。
ですので、FTX の日本の運営会社の FTX Japan もこちらの記事でコールドウォレットにおける保全状況を公開しており、顧客の預かり資産以上を保有していることを証明していますので、不幸中の幸いか日本のユーザに対しては全額が補填される可能性が高いと考えられます。
一方で、アメリカなど海外の取引所などにおいては規制が未整備であり、日本におけるこうした投資家保護の施策は練られておらず、結果的に今回のような事件が起きてしまいました。
これは FTX に限らず、海外の取引所では基本的にコールドウォレットを用いた保全策は行われていないと考えるのが普通であり、海外のCEXの利用は非常にリスクが高いということが露呈した形となります。