Mt.GOX(マウントゴックス)から弁済されていました

サムネイルの引用元:Mt.GOX(Internet Archive)
こんにちは!
Mt.GOX(マウントゴックス)債権者の弐号です。

先日、銀行口座の明細を見ていたところMt.GOXからの弁済であると思われるおカネが振り込まれていました。

特に事前の連絡もなく振り込まれておりびっくりしましたが、倒産から約10年でようやく一部が返ってきた形になります。

※なお債権者向けの公開資料は外部への公開が一切禁止されていますので、以下は一般的に知られている情報のみの提供となります。

Mt.GOX事件とは?

そもそもMt.GOX事件とはなにか知らない方も多いと思いますので説明します。

僕がビットコインに興味を持ち始めた当時である2013年末ごろにはビットコインを売買できるプラットフォームが世界を見渡してもMt.GOXという取引所しかありませんでした。

Mt.GOX はそもそも Magic the Gathering Online eXchange の略で、マジックザギャザリングというカードゲームの専用カードをオンラインで売買できるプラットフォームからスタートしたようですが、当時ビットコインが世間から注目を浴びるようになりビットコインの取引事業がメインとなっていったようです。

前述の通りビットコインを売買できる場所が東京の会社であるMt.GOXしかありませんでしたので、僕も購入するためにアカウントを作り資金の振り込みを行いました。

当時から法定通貨やビットコインの出金が滞っており「Mt.GOXは破綻するのではないか?」という憶測が飛び交っていたものの、他に売買できる場所もありませんでしたのでみんな仕方なく使っていたと思います。

しかし蓋を開けてみると保管していた現金やビットコインの数量はユーザの預かり残高に全く足りておらず、破産処理を行うこととなりました。

原因としてはハッキングや内部犯行などいろいろな噂がされていますが、一番は管理があまりにもずさんだったことだと思います。

当時はビットコインの価格も安く、オンラインゲームのゲーム内通貨ぐらいにしかみんな考えていませんでした。

民事再生へ

通常であれば、破産申請が受理されれば粛々と破産処理が進行し、数少ない預かり資産は債権者に均等に分配がされることになるはずだったのですが、破産処理をしている間にビットコインの価格が急騰し、当時1BTC=数万円ぐらいだったのがみるみるうちに1BTC=数百万円となってしまいました。

Mt.GOXが持っていたビットコインの評価額もどんどんと上がっていき、とうとう破産時の債務額を超える資産となってしまったのです。

破産債権の金額は破産時のユーザの資産を破産時の時価で評価したものになりますから、ユーザに全額を返還してもお釣りがくるということになります。

通常の破産処理であれば、もしそのような事態が発生すれば余ったおカネは株主のものとなります。

しかし、Mt.GOXを破産に導いたのは株主である社長であり、通常の処理をするとその社長に余剰分のとんでもない金額が返還されることとなってしまいます。

そのため、かなり例外的に破産処理から民事再生という形に移すことで、債権者に分配ができるようにという配慮がなされました。

破産処理では破産時の債権額までしか返還されませんが、民事再生であれば債権者に分配ができるという、あくまで日本の法律に則った処置として進められました。

長引く民事再生

通常、破産処理ではあまり時間をかけてもその分弁護士費用がかかり債権者の取り分が減っていきますし、何よりも機会損失が大きいですのでなるべくすぐさま処理をするのが一般的です。

しかしMt.GOXの場合には債権者が主に海外であることや、債権額が前例のないレベルであることなどから、かなりの時間がかかっており現在も民事再生処理は進行中です。

2014年2月に経営破綻してからもうすぐ10年が経とうとしていますが、現在も最終的な弁済が終わる日程は決まっていません。

弁済の始まり

そんな中で法的整理がついたのか、2023年12月20日に「サイセイサイムシヤ(カ)マウントゴツクスカンザイニンコバヤシノブアキ 」という名義で僕の銀行口座に振り込みが行われました。

弁済が実際に始まるというアナウンスは出ていないようですし、まだ振り込まれていない方も多くいるようで状況が全くわからないのですが、とりあえず一部返ってきたという事実だけは変わりません。

結局、いつ、いくら返ってくるのかといった情報は債権者にも知らされておらず、状況がよく分かりませんが、少なくとも民事再生処理に一定の進展があったということは喜ばしいことだと思います。

ちなみに本格的に返還が始まれば、金銭での受取を希望している債権者にはビットコインを売って返還することになること、またビットコインでの受取を希望している方も市場で売却する可能性があることなどから、大きな売り圧となって価格の重しになるという意見もありますが、実際のところはどうなのでしょうか?

少なくとも僕は、過去の清算が10年越しにようやく終わりが見え始めたことを喜んでいます。

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