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https://x.com/doppler_fi/photo
こんにちは、デフィー 弐拾壱号です。
暗号資産市場においてXRPは長年トップクラスの地位を維持してきましたが、価格上昇以外での収益機会は依然として限られていました。
XRP Ledger(XRPL)は独自のFBAコンセンサスメカニズムを採用しているため、EthereumやSolanaのようなPoSチェーンに備わるネイティブステーキング機能を持たず、保有するだけで利回りを得ることができませんでした。
こうした課題に対して新たな解決策を提示しているのが「Doppler Finance」です。
本記事では、その概要、仕組みや特徴、トークン設計、そして今後の展望を詳しく解説します。
Doppler Financeとは
概要
Doppler FinanceはXRPLを基盤に構築された利回りインフラであり、従来のCeFiが持つ利便性とDeFiが提供する透明性を融合させたCeDeFiモデルを採用しています。
まず、ユーザーが預け入れたXRPはXRPL上の専用アドレスで受け入れられ、その後FireblocksやCeffu、BitGo、Copperといった信頼性の高い機関カストディへ移管されます。
そして、運用は外部から検証可能な形で管理され、Proof of Reservesによる監査も実装されているため、透明性と安全性を兼ね備えた環境で資産を運用できます。
プロジェクトの目的
Doppler Financeの目的は「眠っているXRPを働かせること」にあります。
総供給量の約92%にあたるXRPが未活用のまま保有されており、その市場価値は1,000億ドルを超えると推定されています。
こうした膨大な資産を有効活用し、ユーザーに新しい収益機会を提供することがプロジェクトの使命です。
Dopplerは保管・配分・検証という三層を統合し、運用先を分散することでリスクを抑制しつつ、RLUSDなどの安定資産を組み合わせることで価格変動に依存しない収益ラインを確保します。
最終的には、XRPをエコシステム全体の「収益原資」として活用し、XRPLの利用拡大とWeb3におけるXRPの存在感を強化することを目指しています。
仕組み&特徴
特徴1:CeDeFiモデルによる透明性と安全性
Dopplerが採用するCeDeFiモデルは、中央集権的な利便性と分散型の透明性を両立させる仕組みです。
従来のCeFiサービスでは、CelsiusやVoyagerのように資産運用の実態が不透明で、過剰なリスクや不正が表面化した際にユーザー資産が凍結される事例が相次ぎました。
こうした失敗を踏まえ、Dopplerは資産管理の各工程を明確に分解し、外部から検証可能な形で設計しています。
具体的には、ユーザーの預け入れた資産はXRPL上の専用アドレスに一旦集約され、その後信頼性の高いカストディアンに移されます。
そこで多層的な権限管理やMPC(マルチパーティ計算)、ホット・コールドウォレットの分離を徹底し、単一障害点を回避します。
さらに、Proof of Reservesの仕組みによりウォレット残高やオンチェーンでの資産状況が公開され、第三者が独立して検証できる体制が整えられています。
特徴2:多様な利回り戦略
Doppler Financeが提供する利回りは、相場の方向性に依存しないマーケットニュートラル戦略を中心に構築されています。
これは、裁定取引やヘッジを活用して価格変動のリスクを抑えつつ収益を確保する手法であり、短期的な市場変動に強い仕組みです。
代表的な例としては、取引所間のアービトラージがあります。
異なる取引所間で発生する価格差を同時に売買することで収益を上げる手法です。
また、現物と先物を組み合わせる戦略も活用されます。
現物を買い持ちしながら先物を売り建てることで価格変動の影響を抑え、ファンディングレートやベーシス差益を収益源とします。
こうした戦略により、相場の上下に左右されにくい安定した利回りを確保できます。
さらに、DopplerはCeffuのMirrorXを活用することで、カストディに資産を保管したまま取引所の流動性へアクセスできる仕組みを導入しています。
これにより、資産の安全性を維持しながら大規模かつ効率的な取引が可能となり、カウンターパーティリスクを最小限に抑えることができます。
特徴3:拡張性の高いDeFiサービス
Doppler Financeの魅力は、XRP利回りの提供にとどまらず、XRPLの枠を超えた拡張性にあります。
特に、EVM互換サイドチェーンとの連携を通じて、XRPをより幅広いDeFiサービスに活用できる環境を整備しています。
まず注目すべきはリキッドステーキングです。
ユーザーはXRPをステークすることでリキッドステーキングトークン(LST)を受け取り、報酬を得ながらこのLSTを他のDeFiプロトコルに活用できます。
これにより、流動性を失わずにステーキング収益を確保でき、XRPLが標準で備えていないステーキング機能を補完する役割を果たしています。
トークンについて
トークン概要
Doppler Financeは独自のイ
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