Hyperliquid(ハイパーリキッド)とは?世界が注目する次世代DEXの全貌

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https://x.com/HyperliquidX/photo

こんにちは、デフィー 弐拾壱号です。

近年、分散型金融(DeFi)の進化は著しく、その中でも特に注目を集めているのが「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」です。

高速処理と透明性を両立し、中央集権型取引所(CEX)を超える体験を目指すこのプロジェクトは、わずか数年で世界有数の取引量を誇る存在へと成長しました。

本記事では、Hyperliquidの仕組みや特徴、トークン設計、そして将来性について包括的に解説していきます。

Hyperliquidとは


Hyperliquid 公式HP参照

概要

Hyperliquidは、独自のLayer1ブロックチェーン上で動作する分散型取引所(DEX)です。

主な取引対象は永久先物(Perpetual Futures)であり、ユーザーは仮想通貨を最大40倍のレバレッジで取引できます。

その基盤には、独自開発されたコンセンサスアルゴリズム「HyperBFT」が採用されています。

この仕組みにより、サブ秒(1秒未満)での最終確定(finality)が可能となり、取引のスピードと信頼性が飛躍的に向上しました。

また、従来のDEXが抱えていた「遅延」「高コスト」「スリッページ」といった課題を解消し、Hyperliquidは中央取引所に匹敵する操作性を実現しています。

加えて、2023年のメインネット稼働以降、累計取引量は2.7兆ドルを突破しており、現在ではUniswapやPancakeSwapに次ぐ世界第3位のDEXとして位置づけられています。

プロジェクトの目的

Hyperliquidの根幹にある思想は、「完全にオープンで透明な金融基盤を構築すること」です。

創設者であるJeff Yan氏は、もともと暗号資産のマーケットメイカーとして活動していました。

しかし、2022年のFTX破綻事件をきっかけに、中央集権型取引所への信頼が大きく揺らいだと語っています。

この事件によって多くのユーザーが資産を失い、「自分の資産は自分で管理する」という
DeFiの原点に立ち返るきっかけとなりました。

そこでYan氏は、取引所が顧客資金を不正利用する構造を断ち切るため、全ての取引履歴をブロックチェーン上に記録する仕組みを提案しました。

これがHyperliquid誕生のきっかけです。

さらに、プロジェクトは外部からの投資を一切受けず完全に自己資金で運営されているため、短期的な利益よりも「長期的なユーザー価値の創出」に焦点を当てています。

仕組み&特徴


Hyperliquid 公式HP参照

特徴①:高速処理と完全オンチェーン取引

まず注目すべきは、全ての取引がオンチェーン上で完結することです。

「HyperCore」と呼ばれる実行層が、現物取引および永久先物取引の処理を担います。

このシステムでは、注文・キャンセル・約定・清算といった全ての取引がリアルタイムでブロックチェーンに記録され、一つのブロックで確定します。

また、Hyperliquidは1秒あたり最大20万件の注文処理(orders/sec)を実現しており、これは既存の多くのL1・L2チェーンをはるかに上回る性能です。

そのため、CEXに匹敵するスピード感とDeFi特有の透明性を兼ね備えており、これが急速なユーザー拡大の要因の一つとなっています。

特徴②:HyperEVMによるスケーラブルな設計

2つ目の特徴は、HyperEVMと呼ばれる汎用スマートコントラクト環境です。

Ethereum互換を持つこのEVMを統合したことで、Ethereum上のdApp開発者はそのままHyperliquid上でアプリケーションを展開できるようになりました。

また、HyperEVMはHyperCoreと密接に連携しており、DEXの流動性や取引データをスマートコントラクトから直接参照することが可能です。

この設計により、開発者はオプション市場や清算ボットなどの高度なDeFiアプリケーションを構築できるようになりました。

さらに、取引手数料(ガス代)が非常に低いため、ユーザーはスムーズかつ低コストで取引を行うことができます。

こうした使いやすさも、Hyperliquidが多くのトレーダーに選ばれる理由の一つです。

特徴③:透明性とユーザー主導の市場

3つ目の特徴は、Hyperliquidのもう一つの革新は完全な透明性です。

すべてのウォレットポジション、損益、清算価格などがオンチェーンで公開されています。

2025年3月には、あるトレーダー(通称クジラ)が5億ドル超のショートポジションを構築し、一般ユーザーがオンチェーン上でその清算を試みるという前例のない出来事が起こりました。

結果的にクジラが利益を上げたものの、この事件は「Hyperliquidこそ真に透明な市場である」と広く認識される契機となりました。

さらに、2025年10月にはHIP-3(Permissionless Perps)が導入され、誰でも独自の永久先物市場を立ち上げられるようになりました。

取引ペアの上場に特別な許可は不要で、オラクル設定・手数料率・レバレッジ上限なども自由に設定できます。

この仕組みにより、DeFiに新しい市場構造が生まれる可能性が高まっています。

トークンについて


Hyperliquid 公式HP参照

トークン概要

Hyperliquidのネイティブトークンは「HYPE」です。

総発行枚数は10億枚で、流通枚数はおよそ3億3,000万枚(2025年10月時点)です。

ローンチからわずか1年足らずで時価総額ランキング上位20位に到達し、取引所トークンの中でも世界的な規模に成長しました。

HYPEは単なる取引用トークンではなく、ネ

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