ブロックチェーンのセキュリティを監査するサービス「Audit」とは

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こんにちは、デフィー参拾肆号です。

DeFiやNFTなど多くのプロダクトがブロックチェーンを基盤としていますが、スマートコントラクトの脆弱性が原因でハッキングされる事例が話題となっています。

その対策としてブロックチェーンのAudit(監査)を行うことが定着化しつつあります。

Auditとは何かまたどのような監査サービスがありどういった違いがあるかなどわかりやすく解説していきます。

ブロックチェーン監査サービスとは

ブロックチェーン監査サービスとは、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替トークン)など、ブロックチェーン技術をベースとしたプロダクトにおいて、セキュリティや有効性を確認するサービスです。

ブロックチェーンの監査は、スマートコントラクトのコードや取引の透明性と信頼性を確保し、ユーザーの資産を保護するために重要です。

このような監査サービスは総称してAuditと呼ばれており、ブロックチェーン上のシステムが適切に機能しているかを評価し、セキュリティ上のリスクを軽減することを目的としています。

サービスの種類は様々で、個人の監査人や監査企業、最近ではBotやツールを利用したものまであります。

更に詳しく説明するためにブロックチェーンとスマートコントラクトの関係性や監査の重要性を以下で深堀していきます。

ブロックチェーンとスマートコントラクトの関係性

ブロックチェーンは分散型台帳技術であり、取引の記録をブロックに連結させてチェーンのように保存しています。

スマートコントラクトは、条件を満たすと自動的に実行されるプログラミングコードであり、もともと手作業で行っていた契約処理が自動化されるため、効率的かつコスト削減に繋がります。

プログラミング言語には、Ethereumなど最も一般的に使われているSolidity(ソリディティ)をはじめ、Vyper(ヴァイパー)やRust(ラスト)など様々な言語があり、このコードが各ブロックチェーン上で動作しています。

スマートコントラクトはユーザー間で信頼関係を築くための仕組みであり、その正確性とセキュリティの確保が不可欠です。

スマートコントラクトのセキュリティ

スマートコントラクトは一度記録されると修正や削除が困難なため、コードの脆弱性があると重大な被害をもたらす可能性があります。

例えば、誤った条件設定やバクによる資産の盗難や機能の乱用が起こった事例も少なくありません。

また再入可能性攻撃(コントラクトの関数を再び呼び出し資金を引き出す)やフィッシング詐欺(偽のコントラクトに署名させることで資金を引き出す)などリスクもあります。

実際に今現在までに数多くのハッキング被害が発生していますが、2016年から2023年の被害総額トップ100で合計73.5億ドルという多額の被害が出ています。


画像引用元:The Top 100 DeFi Hacks Report

そのためスマートコントラクトのセキュリティを確保することは、重要な課題となっています。

ブロックチェーンにおける監査の重要性

上記のリスクを踏まえると、スマートコントラクトのセキュリティ対策として開発段階でテストを行い、コードの検証や権限管理を強化したり、悪質な攻撃の防止措置が必要です。

これらをAuditによって監査することでセキュリティリスク軽減を行うことができます。

ブロックチェーン監査は、スマートコントラクトのセキュリティや正確性を検証することで、ユーザーの信頼を獲得し、プロダクトの信用を築く重要な役割を果たしています。

監査を通じて、セキュリティ上の脆弱性を特定し、対策を講じることで、ユーザーの資産保護やシステムの信頼性を向上させることができます。

つまり監査はブロックチェーン全体のセキュリティにおいて重要であることがわかります。

ブロックチェーン監査の種類や違い

上記でブロックチェーンの監査サービスについて概観を理解したところで、次にブロックチェーン監査の種類や違いについて解説します。

そもそもブロックチェーンの監査には、以下のように様々な種類があります。

種類 内容
財務監査 ブロックチェーンに記録された取引などの財務情報について正確性と信頼性を検証する
セキュリティ監査 スマートコントラクトのコードやネットワークのセキュリティを評価して脆弱性や弱点および潜在的な脅威を特定する
コンプライアンス監査 ブロックチェーンシステムが関連するすべての法および規制に準拠しているか評価する

また多くの監査企業やツールがありますが、以下のような違いもあります。

  • 日本語対応サービスの有無
  • 対応するスマートコントラクトの種類(例:Solidity、Rust、BitcoinScript、Vyper)
  • 監査人またはAIツールなどの有無
  • 顧客属性(例:dApps、暗号資産、DAO)

それぞれの監査はブロックチェーンプロジェクトのニーズと目的に応じて行われます。

監査プロセスの概要

前述の通り、ブロックチェーン監査の中でもスマートコントラストのセキュリティ監査が最も重要な立ち位置となります。

そしてセキュリティ監査を行う上で大まかなプロセスは以下の通りです。

  1. 対象システムの内容把握と計画立案
  2. コードレビューと分析
  3. 自動テスト
  4. 手動テスト
  5. 監査報告書の作成
  6. 指摘事項の対応検討と修正

上記のようにブロックチェーン監査のプロセスには、調査や計画、監査作業の実施、修正対応などがあります。

これらのステップを通じて、スマートコントラクトのコードを精査し、セキュリティの脆弱性やリスクをタイムリーに特定し、解決策を提供します。

監査プロセスは、専門知識と慎重な調査が必要であり、信頼性のある結果を提供することが求められます。

ブロックチェーン監査企業、サービス(Audit)一覧


画像引用元:shutterstock

最後に主要なブロックチェーン監査企業やAuditサービスを紹介します。

主な企業やツールは以下の5つが挙げられます。

  • Certik
  • ConsenSys Diligence
  • Hacken
  • OpenZeppelin
  • Quantstamp

以下で解説していきます。

Certik

CertikはWeb3セキュリティ大手企業の一つです。

2018年に設立された企業でBinanceやCoinbaseなど暗号資産の大手企業から支援されています。

PolygonやAaveなど多くの著名なプロジェクトの監査実績を持ち、市場シェアは約6割と圧倒的なシェア率と実績を誇っています。

Skynetという分析ツールやKYCのバックグラウンド調査などのサービスも提供しています。

ConsenSys Diligence

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