Web3事業を展開するHinode Technologiesとは

アイキャッチ画像引用元:Brand Assets | 株式会社Hinode Technologies

こんにちは、デフィー 参拾肆号です。

暗号資産を取り扱う上で確定申告や損益計算などの会計管理は非常に手間のかかる作業です。

これを解決すべくIT大手企業のTISグループとゲーム企業gumiの子会社であるgC Labsは会計管理システムを提供するHinode Technologiesという合併会社を設立しました。

今回はHinode Technologiesの事業内容から最新動向まで徹底解説します。

Hinode Technologiesとは

項目 詳細
社名 株式会社Hinode Technologies
所在地 〒160-0023
東京都新宿区西新宿4丁目34番7号 住友不動産西新宿ビル5号館3階
代表者 代表取締役社長  寺村 康
設立 2025年4月1日
資本金 495百万円(2025年4月1日時点)
事業内容 ブロックチェーンのノード運営および暗号資産会計管理システムの提供

参考:株式会社Hinode Technologies

Hinode Technologiesは、2025年4月に設立されたWeb3領域にフォーカスしたテクノロジー企業であり、暗号資産やブロックチェーンを活用したサービス開発・提供を行っています。

モバイルオンラインゲームの企画や運営を行う株式会社gumiの連結子会社としてブロックチェーン事業を展開する株式会社gC LabsとIT関連企業を展開するTISインテックグループのTIS株式会社の合併会社として設立されています。

両社より約30億円規模の資産を拠出しており、ブロックチェーン技術を活用した分散型社会の実現に向けて「新技術を用いた社会実装を推進することで世界に誇れるシステムインフラを構築し、持続可能な未来を切り拓く」をミッションとして掲げています。

gC Labsが有するノード運営および暗号資産管理ノウハウ、TISの有するシステム分野での豊富な知見および15,000社を超える顧客ネットワークを融合し、ノード運営および暗号資産会計管理システムの提供において国内トップシェアを目指します。

暗号資産の急速な普及に伴い、技術的・法務的・会計的な課題が増える中で、それらを横断的に支援する役割を担うものとして注目されています。

Hinode Technologiesの会社設立の背景と目的

近年、仮想通貨市場の急速な成長に伴い、PoS(Proof of Stake)などのコンセンサスアルゴリズムの普及やブロックチェーン技術の拡大、そしてセキュリティの強化が重要視されています。

これにより、ブロックチェーン上でトランザクションを承認し、ネットワークを維持するノード運営者の役割がますます注目されています。

また、ノードを適切に運営するには、24時間365日の監視や運用に加え、定期的なソフトウェアの更新や即時の障害対応などしっかりとした体制が必要とされます。

さらに、PoSチェーンでは、ガバナンス投票などの参加も求められ、高度な知識と経験が不可欠となっています。

このため、プロジェクト側もノード運営者を厳選して指名するケースが増加しています。

これを解決すべくTISが持つシステム分野での幅広い経験と15,000社以上の顧客ネットワーク、gC Labsのノード運営や暗号資産管理に関するノウハウの統合など、お互いの協力を強化して新たな事業展開のために合弁会社の設立が決定されました。

特に、DeFiなどのサービスの設計・監査・運用に関するノウハウ提供や、暗号資産に特化した会計処理・税務対応といった領域に注力することで、技術導入のハードルを下げることを狙いとしています。

従って、web3のインフラ事業を展開する企業として、ノード運営および暗号資産会計管理システムの提供において国内トップシェアを目指しています。

また、規制や会計基準が各国で整備されつつあるなか、適切なガバナンスとコンプライアンス対応を組み込んだプロダクト設計が求められており、同社はそのギャップを埋める存在になろうとしています。

Hinode Technologiesの事業内容

画像引用元:TISとgC Labs、合弁会社設立に向けた基本合意を締結 ~web3の基盤を支えるノード運営を中心とした事業を展開~ | 株式会社Hinode Technologies

Hinode Technologiesの事業は大きく分けて以下の2つです。

  • ノード運用
  • 暗号資産会計管理システムの提供

Hinode Technologiesの主だった事業の一つがノード運用です。

ノード運用とはブロックチェーンネットワークにおいてトランザクションの検証やネットワーク維持に関わるコンピューター端末を適切に維持・管理することです。

ノードを運用することで、分散型ネットワークの安全性を高め、トランザクションの正当性を検証し、ブロックチェーンの信頼性と耐性を強化します。

またバリデータ(運営者)はネットワークへの貢献度に応じた報酬を得ることができます。

もう一つが暗号資産の会計管理システムです。

暗号資産の価格変動や取引損益、税務申告など会計監査に適応して取り扱うために必要となる管理システムの開発と提供を行い、実務面でのサポートを行います。

また各企業向けの個社カスタマイズにも対応しています。

もともとgC Labsがブロックチェーン領域における事業を展開しており、培ってきた高い知見とノウハウをTISの技術力と顧客基盤を組み合わせ、クライアントのビジネスモデルに合わせた包括的なソリューションを提供することで、Web3化の実現を支援しています。

Hinode Technologiesのパートナー

Hinode Technologiesは単独での開発だけでなく、業界のプレーヤーや専門企業との連携を重視しています。

公開されているニュースリリースによれば、フィンテック企業や会計・財務の専門家チーム、ブロックチェーンプロジェクトなどと協働しており、実務上の課題解決に向けた包括的な体制を構築しています。

参考:ニュースリリース | 株式会社gumi

特に会計・税務の専門家との連携は、暗号資産を巡る会計処理や監査対応を実務的にサポートするうえで重要であり、企業クライアントからの信頼獲得に寄与しています。

ノード運用ではオペレーターとしてEthereumを含む主要なブロックチェーンネットワークのノードを複数運営しています。

またDeFiプロダクトとの連携など今後さらに金融機関や大手事業会社、ブロックチェーンプロジェクトとの連携を拡大する方針と見られます。

画像引用元:株式会社Hinode Technologies

Hinode Technologiesの最新動向

ニュースリリースによると、Hinode Technologiesはノード運用の拡大を進めており、2025年は既に3つのプロジェクトのノード運用を開始しました。

参考:ニュースリリース | 株式会社gumi

また、暗号資産に関する会計基準の整備が進む中で、同社は会計ソリューションの強化を図っており、企業の内部統制や監査対応を見据えた機能拡充を進めていることが報告されています。

gumiグループの今後の目標では、ノード運用やWeb3コンサルティング、ファンド設立などの取り組みで収益確保を掲げています。

実ビジネスを想定したPoC(社内検証)や商用サービス展開に向けた取り組みも進行中で、金融・規制当局との協業や既存の金融インフラとの接続を模索する動きもあり、これによりDeFiと従来金融の橋渡しを目指す戦略もうかがえます。

参考:finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250611/20250610586594.pdf

なお、最新の公式発表や決算・IR資料は随時更新されているため、具体的なサービスローンチ日や資本関係については公式サイトおよび企業のTDnet(東京証券取引所適時情報伝達システム)等の公表資料を確認することを推奨します。

まとめ


画像引用元:株式会社Hinode Technologies

Hinode Technologiesは、Web3テクノロジー企業であり、暗号資産やブロックチェーンを活用したサービス開発・提供を行っています。

暗号資産特有の会計処理、ノード運用といった事業に注力し国内トップシェアを目指しています。

業界のプレーヤーや専門企業との連携を重視しており、今後も連携を拡大していく方針と見られ、規制整備や市場の成熟に伴い、同社の提供する会計・運用ソリューションの需要はさらに高まる可能性があります。

最新情報については公式サイトや発表資料を確認してください。

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